OKI (ミュージシャン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
OKI(オーキ、本名:加納沖)は、日本のアイヌ民族出身のミュージシャン、アーティスト。チカルスタジオ所属。
アサンカラ(旭川)アイヌの血を引く、カラフト・アイヌの伝統弦楽器「トンコリ」の奏者。楽器プレイヤーとしてだけでなく、トンコリやアイヌの伝統歌「ウポポ」によるアイヌ伝統音楽を基調に、ダブ、レゲエ、ロック、アフロ・ビートなど世界のルーツ音楽のダイナミズムを織り込んだ、斬新なサウンド作りで独自の音楽スタイルを切り拓き、知られざるアイヌ音楽の魅力を国内外に知らしめてきたミュージシャン/プロデューサーである。
目次 |
[編集] 経歴
北海道生まれ、神奈川県育ち、北海道在住。父はアイヌ民族で彫刻家の砂澤ビッキ。母は非アイヌの日本人。父とは4歳まで一緒に過ごした後、すぐに神奈川に引っ越す。
1983年、東京芸術大学美術学部工芸科鍛金卒業。1985年、同大学院修士課程修了
当初は日本で、父と同じく彫刻家を目指していたが、いきづまって1987年に渡米。テレビCMや映画の特殊撮影の仕事をし、ダグラス・トランブルから依頼をうけて仕事をしたこともあるという。1992年に日本に帰国し、姫田忠義の「民族文化映像研究所」で撮影を担当する。
1993年に親戚からもらったトンコリを弾いているうちに、音楽に目覚める。トンコリの演奏は独学でマスターし、また1994年からアイヌ音楽を葛野辰次郎に師事して学ぶ。 なお、自分にアイヌの血が流れている事は大学時代に関連書籍を読むまで知らず、別居していた父のこともこの時に思い出す。
1995年に発表したアルバム「カムイ コル ヌプルペ」から2007年の「ダブ アイヌ バンド ライブ イン ジャパン」まで12作品を発表。
アイヌの歌手安東ウメ子の2つの作品では、演奏とプロデュースを手がけ、現代に息づくアイヌ音楽として高い評価を受ける。
オキが演奏するトンコリは、樺太アイヌに親しまれていた5弦の琴であり、いわゆる日本の琴との共通点は全くない。トンコリのルーツをたどれば、中央アジア、さらに遡ると遠くアフリカの赤道直下「イトゥリの森」であるとオキは主張する。
五弦、つまり五つの音階しかないという意味においてトンコリは現代の、例えばピアノなどと比較すると明らかに劣勢に立たされる。だが、トンコリの伝統曲「ケント ハッカ トゥセ」はたった5つの音で、ピアノでは表現できないリズムとメロディを構築している。トンコリをメロディ楽器として認識してしまうと限界はあるが、リズム楽器としてとらえれば可能性は広がるというのが、オキの持論である。
オキは、トンコリの限界と可能性の中で試行錯誤を繰り返し,2005年には伝統曲と正面から向き合い、トンコリだけで録音、制作されたアルバム、その名も「トンコリ」を発表した。
ここ数年オキが取り組んでいるプロジェクトの一つに「ダブ アイヌ バンド」がある。海外のフェスティバル出演の経験から、今日的なマナーであるドラムとベースを導入し、2006年にはアルバム「ダブ アイヌ バンド」を発表。
2005年以降「ダブ アイヌ バンド」はドイツ、イギリス、スペイン、ノルウェー、ポルトガル、シンガポールのフェスティバルに出演、2008年は国内各地の主な野外フェスティバルに出演。
[編集] 作品
CDアルバム・シングル
- HANKAPUY(feat.安東ウメ子) 1999年
- KAMUY KOR NUPURPE 2001年
- NO-ONE'S LAND 2002年
- DUB AINU 2004年
- トンコリ 2005年
- KiLA&OKI 2006年
- 熊出没(ベストアルバム) 2006年
- DUB AINU DELUXE 2006年
- OKI DUB AINU BAND 2006年
プロデュース作品
- IHUNKE 安東ウメ子 2001年5月20日
- UPOPO SANKE 安東ウメ子 2003年12月14日
絵本
- カンナカムイと娘 語り・小田イト 絵・OKI
[編集] 出演
- 『OKI インカラ チャシ』 FM AIR-G’2007年11月~
